このために、同社が手掛けていたアメリカ電力大手のTXUの買収ができなくなってしまった。
この買収額は約四五○億ドルと言われているが、この資金調達に行き詰まったのである。
TXU幹部は、買収が実現しなければ会社が分割され、バラバラに切り売りされてしまいかねないと窮状を訴えていた。
巨額のM&Aによって、アメリカの株価が押し上げられてきたと言える。
しかし、いまにきてその資金が枯渇し、ファンドの破綻が相次いでいる。
日本の金融機関の損失アメリカの住宅ローン貸付残高のうち、六○%の債権が小口に分けられて証券化されている。
日本の銀行も、この小口化されたサブプライムローン債権を裏づけとして発行された証券を買っていた。
二○○七年七月時点で日本の銀行も損失額のほんの一部しか発表していなかった。
M菱UFJフィナンシャル・グループがこの時点で二八○○億円程度、M井住友フィナンシャルグループが一○○○億円、S生銀行が五九四億円(ただし、サブプライムローン以外のアメリカ住宅ローン関連を含めている)、Mフィナンシャルグループが五○○億円、A銀行が三○億円程度のサブプライム関連金融商品を購入していると発表していた。
MUFJフィナンシャル・グループは、二○○七年八月一四日、サブプライムローン関連の損失を発表していた。
関連の金融商品の価格下落で評価損は約五○億円とされた。
S友信託の発表も同じ日に行われた。
投資残高は一三五億円、評価損はニ億円であった。
同行は、サブプライムローン関係のファンドにも一二三億円を投資していて、四億円の評価益を出したと発表していた。
Mフィナンシャルグループは二○○七年第二・四半期(四~六月期)決算で数十億円の損失を計上していた。
Mフィナンシャルグループは、七月末までにすべて売却したが、損失は六億円程度出している。
日本の銀行は、格付けの高い金融商品しか購入していなかったために被害は軽微であったと説明していた。
N村ホールディングスは七二六億円もの損失を二○○七年上半期で出した。
D和証券グループやN興コーディアル、大手生命保険会社は、サブプライムローン関連商品には投資していないとされている。
A銀行は二○○七年六月末で四四億円の含み損を抱えたのに、実際に損失として計上したのは、大幅な価格下落があった商品に限定した七○○○万円だけであった。
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